新築外構の駐車場やアプローチでは、土間コンクリートが一般的です。一方、NEW’Sでは透水性のあるインターロッキングを使うことが多くあります。
見た目だけが理由ではありません。雨水を地中へ戻しやすいこと、施工後の使用開始が早いこと、部分補修がしやすいこと、そして駐車場からアプローチまで素材をつなげられること。今回は、駐車場のインターロッキングとコンクリートの違いを、メリット・デメリットや施工例とともに外構設計者の視点から解説します。
結論|インターロッキングは、機能と景観を両立しやすい駐車場舗装
透水性インターロッキングは、雨水を地中へ浸透させやすく、養生期間が不要で、部分的な敷き直しもしやすい舗装です。初期費用や下地施工への注意は必要ですが、植物や建物と調和する駐車場・アプローチをつくりたい場合に適しています。
インターロッキングとは?
インターロッキングとは、コンクリート製のブロックを一枚ずつ敷き並べる舗装方法です。駐車場、玄関アプローチ、歩道、公共空間など幅広い場所で使われています。
土間コンクリートは現場でコンクリートを流し込み、一体の床をつくります。対してインターロッキングは、工場で製造されたブロックを現場で組み合わせます。色・寸法・表面の質感を選びやすく、必要な部分だけを外して補修できることが特徴です。
NEW’Sでは、舗装面から雨水を下地・地中へ浸透させる透水性タイプを主に採用しています。製品の考え方やサイズ展開は、NEW’Sの素材・透水インターロッキング紹介でもご覧いただけます。
インターロッキングとコンクリートの違いを比較
| 比較項目 | 透水性インターロッキング | 土間コンクリート |
|---|---|---|
| 雨水 | 舗装面から地中へ浸透させやすい | 勾配をつけて表面排水する |
| 使用開始 | 施工完了・確認後、比較的早く使える | 硬化まで養生期間が必要 |
| 補修 | 必要な部分を外して敷き直しやすい | 部分補修では跡が残る場合がある |
| 仕上がり | 工場製品のため品質を揃えやすい | 現場仕上げのため天候や技術の影響を受ける |
| デザイン | 色・サイズ・敷き方を選びやすい | シンプルで広い面をまとめやすい |
| 初期費用 | 条件により高くなる場合がある | 広い面積を合理的に舗装しやすい |
どちらかが常に優れているわけではありません。敷地条件、予算、使い始めたい時期、将来の補修、建物や植栽との調和を踏まえて選ぶことが大切です。
NEW’Sが透水性インターロッキングを使うようになった理由
きっかけは、長崎で街並みをつくる仕事に携わったことでした。山を切り崩し、土地を造成し、住宅地をつくる過程で、ひとつの疑問が生まれました。
この土地に降った雨を、すべて舗装の上から側溝へ流してしまってよいのだろうか。
山だった場所では、雨の一部が土の中へ染み込んでいました。しかし住宅地になり、道路や駐車場をコンクリートやアスファルトで覆うと、雨水は地面へ浸透しにくくなります。
そこで、舗装しながら雨水を地中へ戻せないかと考え、工場と一緒に透水性インターロッキングの開発を進めました。外構を家の周りを仕上げる工事だけでなく、土・水・植物と建物の関係を整える仕事として考えたことが出発点です。
駐車場にインターロッキングを使う7つのメリット
1.雨水を地中へ戻しやすい
透水性インターロッキングは、雨水を舗装面から下地、地中へと逃がしやすい舗装です。すべての雨水を表面排水として側溝へ流すのではなく、その場所で地中へ戻す考え方ができます。
ただし、実際の透水性能は製品だけで決まりません。地盤の透水性、下地の構成、周辺の高低差、排水計画などを一緒に検討する必要があります。透水性舗装だけで大雨対策が完結するわけではない点にも注意が必要です。
2.施工後、比較的早く駐車場を使える
土間コンクリートは、打設後に硬化させる養生期間が必要です。気温や季節、施工条件によっては、引っ越し日と駐車場の使用開始時期が重なることもあります。
インターロッキングにはコンクリートのような硬化待ちがないため、施工と最終確認が完了すれば比較的早く使用できます。正確な使用開始時期は、下地や施工条件を確認したうえで担当者が案内します。
3.工場製品のため品質を一定にしやすい
コンクリートは現場で職人が仕上げるため、天候や気温、施工条件の影響を受けます。美しく仕上げられる一方、乾燥収縮による細かなひび割れや、施工直後の雨・汚れなどに注意が必要です。
インターロッキングは、管理された環境で製造したブロックを敷き並べるため、色や形状、表面の仕上がりを揃えやすい特徴があります。
4.部分補修や配管工事に対応しやすい
インターロッキングは、必要な部分のブロックを外し、下地を再度転圧・調整したうえで敷き直せます。沈下や配管工事が起きたときも、壊してつくり直すのではなく、外して直して戻すという補修がしやすい舗装です。
一方、土間コンクリートを部分補修すると、既存面との色や質感の差、継ぎ目が見える場合があります。長く使う外構では、将来の直しやすさも素材選びの基準になります。
5.建物や植栽に合わせて色を選べる
駐車場は面積が大きく、道路から見た住まいの印象を左右します。インターロッキングは複数の色や表面仕上げから選べるため、建物の外壁、屋根、木部、石材、植栽に合わせやすい素材です。
NEW’Sでは舗装を必要以上に目立たせず、植物や建物をきれいに見せる背景として落ち着いた色を選ぶことが多くあります。素材を単独で選ぶのではなく、建物・床・壁・植物の関係を整える考え方は、NEW’Sの外構デザイン・設計思想でも詳しく紹介しています。
6.汚れや経年変化が目立ちにくい
どの舗装材も、時間とともにタイヤ痕や土汚れ、色の変化が生じます。インターロッキングはブロック自体に細かな表情や凹凸があるため、均一な面に比べて経年変化がなじみやすい傾向があります。
完成直後の美しさだけでなく、5年後、10年後にどのように見えるかまで想像して素材を選ぶことが大切です。
7.駐車場・アプローチ・階段の素材を統一できる
NEW’Sのインターロッキングは、一般的な小型サイズだけでなく、200mm角、300mm角、300×600mm、大判の750mm角などを使い分けています。
駐車場には小さなブロック、アプローチには大判、階段にも同じ系統の素材を使うことで、用途ごとに表情を変えながら、外部空間全体をひとつの世界観でつなげられます。
インターロッキングのデメリットと注意点
下地施工が不十分だと沈下や不陸が起こる
ブロックを一枚ずつ敷くインターロッキングは、下地の転圧や厚みが適切でなければ、部分的な沈下や段差が生じることがあります。特に配管周辺や埋め戻し部分は注意が必要です。
重要なのは、表面のブロックだけではありません。車両の重量、地盤、排水を考え、その下をどうつくるかまで含めて設計・施工する必要があります。
土間コンクリートより初期費用が高くなる場合がある
製品、下地、施工面積、敷地条件によっては、一般的な土間コンクリートより初期費用が高くなる場合があります。NEW’Sでは工場と直接やり取りしながら製品開発・仕入れを行い、機能とデザイン、費用のバランスを考えています。
舗装だけで予算を判断するのではなく、駐車場、アプローチ、植栽、門まわりを一体で考えることが大切です。外構全体の予算は、新築外構工事の予算はどれくらい必要?2026年版と外構費用・予算の完全ガイドも参考にしてください。
コンクリートとインターロッキングは、どちらを選ぶべき?
費用を抑えながら広い面積をシンプルに舗装したい場合は、土間コンクリートが合理的です。
一方、次の条件を重視する場合は、透水性インターロッキングが候補になります。
- 雨水を地中へ浸透させる考え方を取り入れたい
- 施工後、駐車場を早く使いたい
- 将来の部分補修や配管工事に対応しやすくしたい
- 建物や植栽に合わせて舗装の色・サイズを選びたい
- 駐車場、アプローチ、階段の素材を統一したい
新築外構では舗装だけを先に決めず、建物配置や動線、庭、植栽と一緒に考えると失敗を減らせます。計画全体の進め方は、新築外構で失敗しないための完全ガイドをご覧ください。
透水性インターロッキングを使った施工例
福岡県糟屋郡宇美町 N様邸|駐車場とアプローチを同じ素材で整える
車庫とアプローチに透水インターロッキングを使用し、建物色に合わせた塗り壁、タイルテラス、植栽とつなげました。駐車場の機能だけでなく、室内から見える庭と道路からの外観を一体で計画した事例です。
久留米市大善寺モデル|3台分の駐車場と植栽を両立
横2台・縦1台の駐車スペースに透水インターロッキングを採用。建物の軸線に合わせたアプローチ、コンクリート平板、自然石、植栽を組み合わせ、車中心に見えやすい外構を建物と庭の景色へ整えました。
福岡県筑紫野市の新築外構|植物と調和する駐車場舗装
NEW’Sと工場が共同開発した透水性インターロッキングを駐車場に使用した施工例です。雨水を地中へ浸透させる機能を持ちながら、コンクリートにはないやわらかな表情で、ウッドデッキや植栽、建物と調和させています。
駐車場のインターロッキングでよくある質問
Q.インターロッキングは車の重さに耐えられますか?
駐車場用の製品を選び、車両重量や地盤に合った下地をつくれば使用できます。ブロックの厚みだけでなく、路盤の厚み・転圧・端部の納まりまで含めて計画することが重要です。
Q.インターロッキングは沈みませんか?
下地施工や地盤条件が適切でなければ、部分的に沈下する可能性があります。ただし、沈下した部分を外して下地を調整し、同じブロックを敷き直しやすいことはメリットです。
Q.目地から雑草は生えますか?
目地へ土や種が入り込むと、雑草が生える場合があります。目地材や下地の選び方、定期的な清掃によって抑えやすくなりますが、完全に生えないとは限りません。
Q.コンクリートより高いですか?
製品、面積、下地、施工条件によっては、土間コンクリートより初期費用が高くなることがあります。部分補修のしやすさや将来の変更、外構全体のデザインまで含めて比較することをおすすめします。
Q.施工した当日から駐車できますか?
コンクリートのような硬化を待つ養生期間はありません。施工と最終確認が完了すれば比較的早く使用できますが、現場条件によって異なるため、使用開始は施工担当者の案内に従ってください。
まとめ|舗装材ではなく、外部空間全体で選ぶ
NEW’Sが駐車場やアプローチに透水性インターロッキングを使う理由は、次の4点です。
- 透水性:雨水を地中へ戻しやすい
- 施工性:硬化待ちがなく、比較的早く使える
- メンテナンス性:部分的に外して補修しやすい
- デザイン性:建物・植栽・アプローチと素材をつなげやすい
一方で、下地施工の精度や初期費用には注意が必要です。コンクリートとインターロッキングのどちらが合うかは、敷地条件と暮らし方、予算によって変わります。
私たちにとってインターロッキングは、単にコンクリートの代わりになる舗装材ではありません。水の流れ、植物、施工、メンテナンス、建物とのつながりまでを一緒に考えられる素材です。
福岡・熊本・山口で新築外構、駐車場、アプローチ、庭づくりをご検討の方は、敷地図や建物図面、現地写真をご用意のうえ、NEW’Sの無料相談フォームからお問い合わせください。












