外構や庭づくりを考えるとき、多くの方からいただく質問があります。
「落葉樹と常緑樹、どちらを植えたほうがいいですか?」
結論から言えば、どちらか一方が優れているわけではありません。
それぞれに異なる役割があり、その特徴を理解して使い分けることが、美しい庭をつくるポイントです。
私たちニューズでは、「季節を感じる落葉樹」と「庭の骨格をつくる常緑樹」をバランスよく組み合わせることを大切にしています。

落葉樹とは?
落葉樹は、秋から冬にかけて紅葉し、葉を落とす樹木です。
11月から12月頃に美しく色づき、冬には枝だけの姿になります。そして3月下旬から4月頃になると、新芽が芽吹き、花や若葉が春の訪れを知らせてくれます。
四季の変化を最も感じられる植物といえるでしょう。
落葉樹の特徴
- 春の新緑を楽しめる
- 秋には美しい紅葉が見られる
- 冬は葉が落ち、空が広く感じられる
- 葉が薄く、光をやわらかく透過するため明るい印象になる
- 建物を軽やかに見せる効果がある
代表的な樹木には、ヤマモミジ、アオダモ、ヤマボウシ、サクラ、シロモジなどがあります。
葉が薄いため、木漏れ日が美しく、庭全体に柔らかな雰囲気をつくってくれます。

常緑樹とは?
常緑樹は一年中葉を付けている植物です。
「葉が落ちない木」と思われがちですが、実はそうではありません。
4月から5月頃、新芽が伸びる時期になると、古い葉と新しい葉が入れ替わるため、少しずつ葉を落としていきます。
つまり、一度に葉がなくなることがないだけで、常緑樹も新陳代謝を繰り返しています。
常緑樹の特徴
- 一年を通して緑を楽しめる
- 葉が厚く、水分を多く含んでいる
- 緑色が濃く、庭の印象を引き締める
- 冬でも景色が寂しくならない
- 目隠しや背景づくりに向いている
代表的な樹木には、ソヨゴ、ハイノキ、シラカシ、ヤブツバキ、キンモクセイなどがあります。
キンモクセイのように香りで季節を感じさせる木や、ツバキのように冬に花を咲かせる木も常緑樹です。

落葉樹はシンボルツリーに最適
落葉樹は、葉が落ちるため目隠しにはあまり向いていません。
しかし、その代わりに季節を演出する力は圧倒的です。
例えば、玄関前のシンボルツリー、リビングから眺める庭、アプローチ沿いに植えることで、春・夏・秋・冬、それぞれ違った表情を楽しめます。
庭の景色に時間の流れを感じられることが、落葉樹最大の魅力です。
常緑樹は目隠しと庭のベースをつくる
常緑樹は一年中葉があるため、目隠しとして選ばれることが多い植物です。
ただし、植物だけで完全に視線を遮ることは難しいため、私たちは「隠す」よりも「視線を止める」という考え方を大切にしています。
視線の先に植物があるだけで、人の目は自然とそこで止まり、その奥が気にならなくなります。
これをアイストップと呼びます。
また、冬でも緑を残してくれるため、庭全体の骨格を支える存在にもなります。

ニューズがおすすめする植栽の考え方
私たちは、落葉樹だけ、常緑樹だけという庭はほとんど提案しません。
理由は、それぞれに役割があるからです。
- 季節感を楽しむ落葉樹
- 景色をまとめる常緑樹
- 足元を彩る低木
- 自然石や地被植物
これらを組み合わせることで、一年を通して美しい庭になります。
春には新緑。夏には木陰。秋には紅葉。冬には常緑樹が庭の景色を支える。
そんな時間の流れを感じられる庭こそ、長く愛される庭だと考えています。

落葉樹と常緑樹、どちらがおすすめ?
結論として、おすすめは「落葉樹」と「常緑樹」を組み合わせることです。
落葉樹の役割
- 四季を感じる
- シンボルツリーになる
- 建物を美しく見せる
- 光を取り込みやすい
常緑樹の役割
- 一年中緑を楽しめる
- アイストップ・目隠しになる
- 庭の骨格をつくる
- 冬でも景色が寂しくならない
この二つをバランスよく配置することで、機能性と美しさを両立した庭が完成します。
まとめ|植物選びは、暮らしにどんな時間をつくるかで考える
庭は完成した瞬間がゴールではありません。
植物は毎年少しずつ成長し、季節ごとに姿を変えながら、家族の暮らしに寄り添ってくれます。
だからこそ、植物選びは「葉が落ちる・落ちない」という基準だけではなく、その木が暮らしにどんな時間を与えてくれるのかを考えることが大切です。
ニューズでは、建物のデザインだけでなく、窓から見える景色や季節の移ろいまで含めて植栽を計画しています。
落葉樹と常緑樹、それぞれの魅力を活かした庭づくりが、何年経っても飽きることのない豊かな暮らしにつながると私たちは考えています。
植物・庭づくりの考え方は、植物・庭づくりで失敗しない完全ガイドでもまとめています。











